歎異抄(たんにしょう)は700年ほど前、鎌倉時代に書かれた仏教書です。日本の3大随筆『方丈記』『徒然草』『枕草子』に、勝るとも劣らぬ格調高い名文として、多くの日本人に親しまれてきました。
ある作家は、
「もし無人島に1冊持っていくなら歎異抄だ」
と言い、
20世紀最大の哲学者といわれるハイデガーは、
「10年早く『歎異抄』を知ったら、哲学の歴史は変わっていただろう」
と、晩年の日記に記しています。
数百年も読まれ続ける歎異抄の、色あせない魅力の源はどこにあり、どんなことが記されているのか──。
親鸞聖人のお弟子である唯円が書いたといわれる歎異抄は、
・仮名まじりである
・短い
・文章のリズムがよく、美文である
などの理由から、多くの人の手に取られるようになりました。
そして、歎異抄に書かれている内容は、古今東西のすべての人にとって、極めて大事なことでした。
「どんなに苦しくても、あきらめないで。
あなたはやがて、大きな幸せに恵まれるのだ。
人種、性別、年齢、能力、貧富に関係なく、
誰もが平等に『人間に生まれて良かった』と、
とてつもない大きな幸せになれるのだから」
という、鎌倉時代の偉人・親鸞聖人の限りなく熱いメッセージです。
しかし、古文で書かれているため、今日の私たちが正しく読んで理解することは、決して容易ではありません。
ぜひこの「歎異抄大學」で、理解を深め、歎異抄の魅力を堪能なさってください。